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京都市立病院PFIで改築 総事業費 年間医業収入の範囲内で 起債協議して欲しい!

 
建て替え後の京都市立病院のイメージ図(京都市提供)  京都市は、老朽化の進む市立病院(中京区)について、施設建て替えと建て替え後の維持管理業務などを一括して、民間会社に委託することを決め、特別目的会社・SPC京都(中京区)と契約した。公的施設運営に民間資金を活用する「PFI」と呼ばれる手法で、契約期間の2027年度までを見通すと、約45億円の経費節減効果が見込まれるという。医師、看護師の処遇や診療など、医療の根幹業務は引き続き、市が担う。

 市立病院は1965年の開設。76年に建設された北館(6階建て)の老朽化が進んでおり、市は同社に北館の建て替えと、92年築の本館(7階建て)の改修を委託し、それぞれの整備は2014年夏までに完成させる。

 これにより、病院内の延べ床面積は約4万平方メートルから約4万9000平方メートルへと広がり、入院患者1人あたりに割り当てられる面積が2割増となって快適さがアップ。さらに災害や新型インフルエンザの大流行など緊急時に医療業務に転用できるホールやヘリポートも新設し、救急救命部門の専有面積も4倍に拡張される。

 また心筋梗塞(こうそく)、脳出血などに対応する「心臓・脳・血管病センター(仮称)」を設けるほか、患者同士が交流できる談話室「デイルーム」もつくる構想にしている。

 SPC京都が施設建て替え後も引き続き担うのは、警備など施設の維持管理業務や、入院患者への食事提供サービス、医薬品の調達など。同社は、現在、同病院の洗濯業務などを請け負っている医療福祉関連会社「ワタキューセイモア」(井手町)と、三菱商事(東京都)、医療関連会社「麻生」(福岡県)の3者が、今回の業務委託のため設立した。

 市は委託金として、施設建設費を含む872億円をSPC京都に支払うが、個別に業務を委託する場合と比べ、5%以上の経費節減が図れるという。

 公立病院事業へのPFI方式導入を巡っては、滋賀県近江八幡市で、経営難から契約解除にいたるなど混乱するケースも出ているが、市立病院は「近江八幡市のケースでは、建設費調達の際の高金利が受託会社の経営を大きく圧迫した。今回は市が、建設費調達を支援するので同じ事態は招かない」としている。
(2010年2月17日  読売新聞)


高知医療センター   県「民活期待しすぎた」
 

高知医療センター(高知市池)を運営する県・高知市病院企業団は18日、今年3月で契約を解消するPFI事業についての検証結果を明らかにした。病院の建設や運営に民間の資金とノウハウを活用するため、全国で初めて導入したが、検証では「民に対する過度の期待があった」と結論づけた。

 一方、報告を受けた同企業団議会の議員からは「なぜ短期間で契約解消に至ったのか、原因の検証が不十分」などと意見が出され、企業団側はさらに検証を深めるとした。

 検証では、PFI事業を行う特定目的会社(SPC)に、経営ノウハウを活用できる人材が十分に確保されていなかったと指摘。病院のサービスを向上させようとすれば、SPCなどに費用の負担が生じるといった矛盾もあったとした。医療用消耗品などの「材料費」が収益に占める割合が、契約より高く推移し、企業団とSPCが責任の所在を巡って議論したことの反省として、「確認とリスク分担の協議が結果的に不十分だった」とした。

 さらに、「官民双方にメリットが必要だが、バランスが崩れれば成立しない」「30年の契約期間があまりに長すぎた」と問題点を挙げた。

 報告を受けた議員側は「PFI事業を選んだのは行政。行政の責任という観点が不十分」「経営が圧迫された原因について十分な検証がない」などと指摘。山崎隆章企業長は「行政側の責任も含めて、さらに精査したい」と検証を続ける考えを示した。

 医療センターは2005年3月に開院。09年、SPC側から契約解消が提案され、12月に合意した。同日、企業団が報告した中期経営改善計画(09〜13年度)では、医薬品や消耗品の効率的な購入や管理、委託費の見直しなどで、11年度には単年度500万円の黒字化を目指すとしている。

(2010年2月19日  読売新聞)