![]() 混合診療の議論が再開、行政刷新会議が規制改革に着手 2010年1月21日 m3.com 昨秋の「事業仕分け」で、存在感を増した行政刷新会議。同会議が規制・制度改革に着手しました。1月12日に開催された行政刷新会議の第5回会議では、以下の4分野について分科会を設け、「今年6月をめどに、具体的テーマ、見直し方法を早急に決定し、改革を行う」とされました(12日の資料はこちら)。 (1) 環境・エネルギー分野(グリーンイノベーション) (2) 医療・介護分野(ライフイノベーション) (3) 農業分野(地域活性化戦略) (4) 保育・職業能力開発など雇用・人材分野 12日の会議では、2009年12月4日の規制改革会議が「重要取組課題」としてまとめた資料が配布されています。医療分野の項目は下記で、(1)と(2)が「特に緊急性が高いチャレンジテーマ候補」(PDF:33.5KB)。 【重要取組課題】(2009年12月4日規制改革会議) (1)保険外併用療養(いわゆる「混合診療」)の在り方の見直し (2)医療情報に係る改革(レセプト等の電子情報の利活用の促進と直接審査など保険者機能の強化) (3)診療看護師資格の新設 (4)医師国家試験受験資格の拡大 (5)公立病院の医師の兼業禁止の在り方の見直し (6)(独)医薬品医療機器総合機構の改革 (7)再生・細胞医療の臨床環境整備 (8)一般用医薬品の郵便等販売規制の緩和 さらに、この1月18日からは「ハトミミ.com 国民の声」がスタート。2月17日までの1カ月間を第1回の「集中受付月間」と位置づけ、「規制・制度の改革等につながる提案を広く国民から受け付ける」となっています(「ハトミミ.com」についてはこちらPDF:72KB)。前述の「重要取組課題」とは別に、ここで挙がった意見も、規制・制度改革の検討対象となります。 混合診療については、規制改革会議で繰り返し議題になってきました。2006年10月には従来の特定療養費制度から保険外併用療養費制度に変わるなどの見直しがありましたが、混合診療の解禁を求める規制改革会議委員と慎重派の意見は常に対立してきました。 対立の一因は、価値観の相違。解禁の推進派は、「提供者側の論理ではなく、患者の視点から考えるべき。患者がお金を払ってでも受けたい医療がある場合、それを制限する根拠はどこにあるのか。保険診療とは別個の問題として考えるべき」などと考えます。一方で、慎重派は、保険診療とセットで捉え、「混合診療を解禁すれば、貧富の差が受けられる医療の差につながる」などと主張、議論は平行線をたどります。 民主党のマニフェストや政策集「INDEX2009」には、「混合診療」「保険外併用療養費」といった言葉は見当たらない一方、医療政策<詳細版>には、「国民皆保険制度の維持発展」と明記。混合診療推進派からよく挙がるのが、国内未承認の抗がん剤使用の問題ですが、政策集「INDEX2009」では、「新しい医療技術、医薬品の保険適用の迅速化」の項目で、「製造・輸入の承認や保険適用の判断基準を明確にして、審議や結果をオープンにし、その効果や安全性が確立されたものについて、速やかに保険適用します」と記載されています。 行政刷新会議の分科会では、6月をめどに一定の取りまとめを行う予定。翌7月に予定される参議院議員総選挙をにらんでのことでしょう。規制改革会議は設置法では3月末まで。分科会の設置時期は未定ですが、遅くとも3月末までにはスタートする見通しです |