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六義園

安房地域医療センター」で再出発 安房医師会病院
小児科・緊急体制を強化
20080329日 朝日新聞

 経営危機で揺れた安房医師会病院が4月1日から安房地域医療センターとして再スタートすることになった。地域住民の要望が高い小児科と緊急治療を要する患者を受け入れる2次救急を強化したのが特徴だ。

 医師の態勢は現在、上村公平院長ら常勤16人と非常勤1人。うち常勤11人と非常勤1人と新たなメンバーを加えて常勤医師15人でスタートする。院長には現院長の上村公平氏が就任する予定だ。

 新病院が目玉として掲げるのは、小児科の常設と2次救急の完全実施。00年3月に導入されながら、小児科の常設は2年しか続かず、2次救急も昨年春以降、夜間は医師1人しかおけず24時間態勢がとれなくなった。

 新病院では、日曜日の昼間のみだった小児科診療について医師2人が交代で毎日診療にあたる。2次救急は、亀田総合病院救命救急センター救命救急科の不動寺純明部長を迎え、24時間態勢を復活する。このほか、リウマチ科とアレルギー科も新設。一方、3人の医師が退職する整形外科は閉鎖し、来年4月の開設を目指す。

 新病院の経営にあたるとみられているのが、地元の中核病院「亀田総合病院」を抱える亀田グループの社会福祉法人「太陽会」(亀田信介理事長)。経営委譲の交渉権者に選ばれ、安房医師会病院を経営する安房医師会と仮契約を締結。経営委譲準備室(真田正博室長)を開設している。
 

 
再建半年、流出に危機感
 
<解説>
 経営再建に乗りだしてわずか半年で新病院の開設にこぎ着けたのは、再建に時間がかかれば医師と看護師などが流出しかねないという危機感があったからだ。
 
 再建が異例のスピードで進んだ背景には、夕張市立総合病院の再建にもかかわり、安房医師会病院経営改革委員会の委員長を務めた長隆氏のリーダーシップがあった。

 昨年9月29日の第1回委員会で長氏は「来年4月1日に新病院をスタートさせる」と宣言、改革委は新たな経営主体を探すことを急いだ。これに対し、多額の補助金を出している地元自治体が「住民への十分な説明がない」と反発した時期もあった。

 しかし、行政側も地域医療の要の破綻だけは避けたい、との思いでは一致していた。改革委が12月に出した経営主体の早期の移行を求める答申をすぐに承認し、年明けから動きが加速した。今年1月に亀田グループの社会福祉法人「太陽会」が(経営主体の)交渉権者に決定すると、県は病院開設許可などの申請をスピード審理で許した。

 長氏は「病院再生は時間をかければそれだけ難しくなる。みんな分かっていても利害調整に手間取ってしまう」と話す。

 地域医療を何とか守りたい。その一点で自治体や地元の中核医療グループが協力して実現した病院の再生といえる。
(福島五夫)