TOP

『公立病院特例債・・・平成19年度決算において不良債務比率が10%以上で、「改革プラン」を策定して単年度収支の均衡を図ることが見込まれる団体で、平成15年度末以降不良債務が増加している団体を対象に、平成20年度に限り発行する (総務省 宿谷自治財政局地域企業経営企画室課長補佐)』
自治労ニュース2008年4月10日



総務省は昨年1221日に決定した「公立病院改革ガイドライン」にもとづく「改革プラン」の策定について、319日に都道府県などに対して、「公立病院改革プラン策定に係る取り組み状況について」の照会文書を出しています。そして、公立病院等の再編・ネットワーク化推進に係る都道府県の取組状況と、公立病院改革プラン策定に向けた市町村の取組状況については、430日を提出期限として自治体に回答を提出するよう求めています。

自治労連は44日に、下記のとおり総務省への要請・懇談を行い、あらためて「ガイドライン」は「自治体への技術的助言」にすぎないもので、自治体への強制は行わないことや、430日までの回答についても、「検討中」「未検討」も想定していることなどを確認しています。

各地方組織、単組から、一方的に「改革プランを」を策定しないことや都道府県が不当な介入・干渉をしないよう申し入れましょう。その際、下記の総務省との懇談の内容を活用してください。

「改革プラン」に係る財政支援措置の詳細は、国会の状況を反映していまだ提示されていないこともあり、関係者の中には拙速なプラン策定に戸惑いもあります。(1)地域医療の実態を踏まえ、(2)患者・住民ともしっかり話し合い、(3)労働組合との労使協議も行うなどを求めましょう。


「公立病院改革ガイドライン」問題で総務省に要請

自治労連は44日、総務省に対し「改革プラン」策定にかかわる通知と、財政支援措置の問題で要請・懇談を行いました。懇談には自治労連から田中副委員長、松尾中執、高田中執、山本・金川両自治体病院闘争委員、小倉書記の6名が参加、総務省は宿谷自治財政局地域企業経営企画室課長補佐が出席しました。

冒頭に担当課長補佐から、「地方交付税法改正案」などの法案が成立していないので、「公立病院改革ガイドライン」に係る財政支援措置についての通知も出せないでいることが述べられ、自治労連からは319日に総務省が自治体あてに出した「改革プラン策定にかかわる照会」通知と財政支援策について質問するという形で懇談は行われました。

「公立病院改革プラン」のとりくみ状況は、「検討中」「該当しない」などの回答も想定している
初めに自治労連は、319日に総務省が通知した「改革プラン策定にかかわる取組状況について(照会)」について次のように要請しました。

(1)
「改革プラン」は本来自治体の判断で行うものでペナルティーはないと言われてきたが照会文書を読むと自治体関係者は強制力を感じる。(2)財政支援措置の詳細通知が出されていない段階での「取り組み状況の照会」は拙速ではないか。(3)提出期限が4月中の提出では期間が短すぎて無理だという意見がある。(4)医師確保対策の具体化や診療報酬の動向が見えない中で、5年先を見通した計画の策定は困難という意見がでている。(5)住民の意見反映や労働条件にも関るので労使協議が必要である。(6)医師不足の実態をつかみ、その上で病院運営の困難を打開する支援が必要であるがそうした内容はふれられていない。

これに対し担当者からは、(1)策定作業に関してはすでに行っている病院もあり、今までの資料で書き込めると思っている。(2)一方、研究会などを立ち上げて検討するところはすぐにできるとは考えていない。その場合は、「検討中」と回答していただければいい。「検討すること」が大事で、「検討したが無理」ということもあると思っている。(3)検討がすぐには出来ない場合は「未検討」と書いていただければいい。(4)出された「改革プラン」を直せなどはいえない。また計画通りにいかなくてもペナルティーは考えていない。など考え方が示されました。

「改革プラン」を出していだたき特例債を活用してほしい

交付税に病床利用率を反映させることは今年度はやらない

財政支援措置について自治労連は、(1)特例債の対象団体を確認したい。改革プランの策定が要件なのか?(2)地方交付税について病床利用率を反映するとの記述があるがどうするのか?(3)すでに努力をして不良債務を解消しているところがある。こうした自治体への対応を検討しているか?(4)診療所の経営は深刻で赤字が増大している。診療所の経営悪化が目立ち、診療所に対する措置も必要である。などについて見解を求めました。

担当者からは、財政健全化法によって病院がつぶれてしまっては困るので今回の財政措置を活用してほしい。「改革プラン」の策定が要件で三つの視点の検討を進めてほしいが全ては無理と思っている。検討していただくことが大事だと考えていると基本的認識を示したあと、次のように答えました。

(1)
公立病院特例債は、平成19年度決算において不良債務比率が10%以上で、「改革プラン」を策定して単年度収支の均衡を図ることが見込まれる団体で、平成15年度末以降不良債務が増加している団体を対象に、平成20年度に限り発行する。(2)特例債は活用して欲しい。許可債なので内容によっては許可しないこともありうる。(3)地方交付税に病床利用率を反映させることは今年度はやらないが、この財源を過疎地等に積みたい。(4)自主的に頑張ってきたがそれでも不良債務が消えていないところを拾える方法は考えないといけないと思っている。特例債の判断は6月頃になってしまうと思っている。(5)5次健全化で繰り入れしても改善できていないところに関しては困っている。(5)以前に診療所への単価を上げたが、単価の見直しは検討している。(6)地方公共団体への説明会を415日に予定している。

最後に自治労連から、総務省として自治体病院における医師不足の状況調査と対策が必要であること、財政措置に関しては「改革プラン」を前提にしないことを再度申し入れ、法整備ができた段階で再度要請・懇談することを確認し、懇談を終えました。